
僧帽弁は、その他の心臓弁膜に比べて大型で、面積も広いため長年の負荷や老化で伸びやすく、閉鎖不全症ならびに逸脱症を起こすとされています。
具体的には、コラーゲン線維の変性によってムコ多糖類が過剰となり、スポンジのように厚ぼったく、柔らかい弁膜に変化して、弁尖や腱索の伸展が生じるものと考えられます。
こうした組織学的変化によって、僧帽弁が完全に閉じない状態(僧帽弁閉鎖不全)になると、左心室から大動脈へ送られるはずの血液の一部が、左心房へと逆流してしまいます。
すると心臓は、全身に必要なだけの血液量を大動脈へ送り出そうとして、普段よりもがぜん頑張り、左心室の負担が増大します。このように心臓が無理をしている状態が長期に続くと、心肥大が起こり、心臓は最終的にギブアップして心不全から死亡へとつながります。
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